船箪笥の内部とからくり

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からくりを全て取り出したところ
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 船箪笥は、江戸時代から明治時代にかけて日本海を往来した北前船の船頭が重要書類や金銭、印鑑、筆硯などを保管するのに使った箪笥です。大切なものを容易に取り出せない数々の錠前とからくり、鎧のように全体を守る鉄金具には特徴があり、船が難破しても船箪笥はいつまでも海を漂って中身を守ったと言われています。
 今回復刻を試みた船箪笥は「帳箱」と呼ばれる形式のもので、5種類の錠前と8種類のからくり(隠し箱など)を取り入れてみました。木地には欅と桐の無垢材だけを使い、飾金具と釘もオリジナルと同じものを、一品一品手作業で製作しました。この小ぶりの箪笥をくみ上げるのに使われた木地部材は実に140点(写真下)、木釘、手打ち釘はそれぞれ約300本に及びます。
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